収入の額ばかりを意識した転職の仕方は失敗する

とにかく高収入を目的に転職をする医師も少なくありません。
これは、私自身はあまりおすすめしていない転職の動機です。
収入は確かに大事でしょう。
しかし、収入の額ばかりに目や意識を奪われていると、必ず失敗してしまいます。

私が担当した医師の中にも、「とにかく今よりも稼げる病院を紹介してもらいたい」と要望を伝えてくる人がいました。
その医師は年齢が若く、まだあまり経験も積んでいないため、「これまでの経歴と市場価値を勘案した場合、急激な収入アップは見込めず、もう数年我慢した方がいい」とアドバイスしました。

この一言がプライドを傷つけてしまったのかもしれません。
のちに彼はコンサルタントに頼ることなく、自ら高収入の医師の求人を探し出し、とある病院へと転職していったのです。

結果どうなったか。
早々に再転職していきました。
転職先となった病院は、確かに給与額は以前勤めていたところよりも高かったのですが、医師の数が十分ではなく非常にハードな労働環境を強いられ、その若い医師は耐えられずに再転職したとのこと。
私自身もその病院の情報は少し持っていたのですが、非常に離職率が高い傾向がありました。

好待遇の求人にはそれなりの理由があるという事を知っておくこと

転職を希望する医師に知っておいてもらいたいのは、高収入を提示している医療施設には、それなりの理由があるということ。
楽をして高い給与を受け取れるところは、医療施設であっても決して多くはありません。
それを認識した上で転職先を選別していくことが求められます。

離職率の高さと、医師の求人で提示する給与額の高さ、これには大きな関係性があります。
私もいろいろな医療施設を見てきていますが、離職率が高い病院やクリニックは、やはり求人に記載する給与額も高い傾向にあるのです。

私はあるエージェントに属していましたが、そこは普通の求人サイトのように、医師個人がネット上で自ら医師の求人を見つけ応募することも可能です。
ある医師は、その方法で求人を見つけクリニックへと応募したのですが、転職して間もなく、そのクリニックから離れてしまいました。
その理由は、院長のワンマン経営に耐えられなかったとのこと。

そのクリニックは院長が絶対的な権力を持っている施設であり、クリニックということもあって非常に高収入である点が魅力的ではあったものの、パワハラの類も発生し、とても離職率が高いところだったのです。

これも、労働環境をはじめとした内情をチェックせずに転職してしまったがための失敗例。

収入と労働環境などのバランス、これをしっかりと確認してから応募し、そして働き始めなければいけません。
失敗する前に、そのことについて今一度学んでおきましょう。